vol.8 運転資金と設備資金

 仕事柄、毎日のように多くの会社の決算書・試算表に目を通す一方で、借入内容のチェック、改善案の検討、金融機関との交渉を行なう機会がたくさんあります。

 不思議なことですが、経営者の方が金融機関とお付き合いする理由は、『会社にお金がなくなってきたから』とか、『買いたいもの(設備投資)を買いたいから』といった単純な動機が多いのも事実です。

 ですが、借入をするにあたっては、その目的や融資を希望する数値的根拠を明確にしないといけません。(金融機関の担当者の中には、中小企業の財務内容を考えて、それに見合った融資を実行しておられるケースもありますが、その一方で目先の融資実績しか考えていない金融機関の担当者がいるのも事実です。残念ですが)

 融資目的を明確にしないままで、融資を実行してもらうと、後で大変なことになってきます。(なぜなら、借入は、いずれ利子をつけて返さないといけないものだからです)

 今の経営状況で、もしくは今後の事業展開次第で『どうやって返すのか?』を明確にしなければ、融資を実行しても、ただ単に会社を延命させるだけに過ぎません。

 ですので、当社が関与させて頂いたお客様については、『どうやって資金を調達するのか?』だけでなく、『借りたお金をどうやって返すのか?』について考えた上で借入内容の見直しを実施しています。

 借入というものは非常に奥の深いものです。

 上手に活用すれば、会社のビジョンを実現できますし、その一方で、活用方法を間違えると会社を倒産に追い込んでしまう力を持っているもの、という言い方もできるでしょう。

 あなたの会社では、借入に対して明確な方針はありますか?

 一つ一つの借入における融資目的は明確でしたか?

 これを機会に自社の借入内容を定期的に見直ししてみて下さい。