vol.14 キャッシュフロー計算書(直接法)

 当社では、財務分析を行う一つのツールとして企業のキャッシュフローをチェックすることにしています。
 当然、キャッシュフロー計算書をチェックして営業活動、投資活動、財務活動の概要を確認し、課題を抽出します。
 ご存知の方も多いと思いますが、このキャッシュフロー計算書には、2つの作成パターンがあります。
 一つは、直接法、もう一つは間接法という表示方法です。
 日本の企業や金融機関では、間接法によるキャッシュフロー計算書が主流となっており、当然ながら金融機関の目線も踏まえたアドバイスを行なう当社も間接法でのチェックを主体としています。

 ですが、間接法にも短所がないわけではありません。とりわけ、営業活動によるキャッシュフローの評価が判断しづらいという欠点も兼ね備えているのも事実です。
 これに対して、あまり市場では活用されていませんが、営業キャッシュフローを端的に把握しようと思えば、直接法によるキャッシュフロー計算書の活用が有効です。
 直接法では、営業活動を以下の構成内容で作成するからです。

 (1)営業収入(現金売上や、債権の回収等)
 (2)原材料又は商品の仕入支出
 (3)人件費支出
 (4)その他の営業支出
    小計
 (5)利息及び配当金の受取額
 (6)利息の支払額
 (7)損害賠償金の支払額
 (8)法人税等の支払額
 (9)営業活動によるキャッシュフロー
     計

 以上が、直接法による営業キャッシュフローの把握方法です。
 (1)(2)(3)(4)の数字が把握できれば、損益計算書での利益と実際の商売での一ヶ月単位の収支とを比較でき、自社の資金繰りの問題点が明確になるという点が、直接法の良い点ではないかと思います。

 ただし、直接法は、計算書類を作成するに当たり、計算項目を細分化している間接法と異なる為、項目ごとの集計に時間がかかってしまうという問題点もあります。
 とは言うものの、自社の資金繰りを管理する手段として活用できることには、間違いありません。
 企業の財務を強くするにあたっては、試算表や資金繰り表、キャッシュフロー計算書といった各種資料にも目を通すことをオススメします。