vol.23 在庫管理

 会社の管理項目の中で、最も難しい管理項目が、この「在庫管理」ではないかと思います。

 何が難しいか?と言いますと、主に以下の4点が理由として挙げられるからです。

1)在庫の数を適正に数えないといけない
  →数え間違いがあると、利益金額に影響します。
   まずは、現場で正確な在庫数を把握する必要があります。とは言っても、
   中小企業で社内にある在庫を数えるという行為自体が、大変な労力を
   伴う場合が多いです。
   商品アイテム数が多い会社の場合は、それが顕著にあらわれます。

2)在庫の金額を正確に計上しないといけない
  →簿記を学んだことのある人なら、記憶にあるかもしれませんが、在庫の商品や
   材料で同じものを仕入れたとしても、時期によって、仕入単価が異なります。
   これらの単価を、どのように評価するのか、会社の計算ルール(先入先出法や
   移動平均法といった計算方法のことです)に基づいて正確に計上しなければ
   なりません。

3)帳簿棚卸と実地棚卸の差異を確認しないといけない
  →せっかく、正確な単価、正確な数を確認したとしても、それらはあくまで
   帳簿上の棚卸在庫にしか過ぎません。仕入れた商品・材料の中にも、
   陳腐化してしまったり盗難等によって、在庫が減少している場合も
   考えられます。
   ですので、正確な棚卸を行なうには、毎月実地棚卸をすることが
   求められるわけです。

4)上記1~3の業務を理解し、実行する現場担当者が必要
  →やはり、理論上は1~3の業務を実行しさえすれば、正確な数字が
   計上されますが、それもこれも、やはり現場でこれらの業務の必要性を
   理解し、実行してくれる担当者が必要です。

 以上の4点を実際に実行できている会社は、残念ながら少ないのが現状です。

 ですが、社内での在庫管理業務を確立しない限り、自社の経営が発展することが難しい! と言っても過言ではありません。

 在庫は利益を大きく変えてしまう力を持っています。
(なので、粉飾決算をしている会社の多くは、この在庫金額が異常値になってしまっているケースが多いです)

 まずは、経営者自身が、在庫がもたらす経営への影響を十分に理解する事が大切です。

 その上で、現場スタッフの協力を得ること。

 そして、現場スタッフと共に在庫管理業務を細分化して、一人一人が、持ち場の在庫管理 を徹底すること。

 在庫が正確にカウントされれば...、
・商品別の粗利益が正確に計上されます。
・毎月の会社の利益金額が正確に出ます。
・適切な経営判断が生まれます。
・正確な試算表・決算書ができます。

 みなさんの会社では、どのように在庫管理に取り組んでおられますか?
毎月の試算表に在庫管理の結果は正確に反映されていますか?

 今一度、自社の在庫管理ルールを確認してみて下さい。