vol.34 借入返済のための借入?

 先日、金融機関の担当者の方に、借入の見直しを提案させて頂きました。

私「A社の来期予算から考えて、自己資金で円滑に借入返済を
  進めることを考えると、毎月の返済元金が少し多いと
  思いますので、借り換えも含めて、返済内容を見直して
  もらえませんか?
   A社の社長は、毎月の元金返済額を落としたいという意向
  ですのでその点も踏まえて、提案をお願いします。」

金融機関担当者「資金が不足してきそうであれば、追加融資しますよ」

私「そうなると、毎月の元金返済額が増えますよね?先ほども
  お伝えしたとおり、A社社長の意向は毎月の元金返済額を
  減らしたいと考えているんです。自己資金の範囲内で返済を
  していこうと考えているんですよ。」

金融機関担当者「だったら、なおさら追加融資しますよ。
          1年か2年返済とかでどうですか?」

私「そんな短期の返済であれば、なおさら意味がないですし、
  そもそも、A社社長は借入の見直しを望んでいるのであって、
  追加融資を望んでいるのではありませんよ。」

金融機関担当者「それは無理な話です。もちろん、おっしゃりたい考えは
          わかりますが、まず受け入れられませんね。」

私「借入返済のための借入をするというのであれば、余計に
  支払利息が増えるだけですし、結果としてそれは企業の収益性を
  下げることにもなってしまうんですよ。
   そもそも、金融機関にとって、A社はお客様なんですよ。
  お客様の意向をなぜ無視できるんですか?」

金融機関担当者「...」

 というようなやりとりが続きました。

 確かに、金融機関からすれば、資金が不足しそうなのであれば、追加融資をすれば 済む話なのかもしれませんが、それはあくまで結論の先送りでしかありません。

 このような借入の見直し提案に積極的に協力してくれる金融機関の担当者が多く いらっしゃいますが、残念ながら今回のケースのように非協力的な金融機関担当者が いるのも事実です。

 ですが、中小企業の財務を改善するには、金融機関の協力が必要不可欠です。
 借入は、借りたとしてもいずれ返さなければなりません。

 そして、やみくもに追加融資を続けることは、結果として企業にとっても金融機関に とっても不幸な結末が訪れることになってしまいます。

 みなさんの会社では、借入の見直しを定期的に行っていますか?

 資金不足に陥りそうだからと言って、単純に追加融資の話に乗らないでください。

 財務の健全化を図るために、本当に必要な借入かどうかを検討したうえで、企業に とって最良の判断を行っていきましょう。