vol.37 効果的な在庫管理の数字活用法

 中小企業の多くは、「棚卸」という大切な仕事があります。

 飲食業、理美容業、製造業、卸売業、小売業などなど、多くの会社では、この棚卸 という仕事が欠かせません。

 これは、会社の商売の原点とも言える「売上総利益(通称:粗利益)」の設け度合い (売上総利益率、粗利益率)を確認するために、必要不可欠な業務といえます。

 ですが、多くの会社では、残念ながら棚卸を毎月実施している会社が少ないのが現状 です。

 そのような会社については、四半期か半期に一度でもかまいませんので、是非棚卸を 実施して頂きたいと思います。

 確かに、労力は要しますが、棚卸には次の効果が見込まれます。

①正確な、売上総利益率が把握できる
②不良在庫の確認、削減ができる
③帳簿の在庫と、実際の在庫との差異がチェックできる
④不正防止につながる
⑤在庫数をチェックすることで、過大な仕入を未然に防げる
⑥商品・材料の発注に対する社内での意識が高まる
 といったような内容が挙げられます。もちろん、一番の目的は①ですね。

 では、どのように毎月の売上総利益率を月次試算表に反映させれば良いのでしょうか?

 それは、実地棚卸と帳簿棚卸を併用する方法を採用するのです。

 例えば、3ヶ月に1度、棚卸を実施する会社があるとします。

 ・実地棚卸...3ヶ月目、6ヶ月目、9ヶ月目、12ヶ月目
 ・帳簿棚卸...上記以外の月

 このように、実地棚卸以外の月は帳簿棚卸をするわけですが、この際に、直前の 実施棚卸の率を参照して、帳簿棚卸を実施する方法を採用します。

 これにより、若干の誤差は出てはきますが、より実態に近づいた売上総利益率を算出する 事ができるわけです。

 もちろん、棚卸は毎月実施することに変わりはありませんが、現場での労力を踏まえると、 このような方法を取り入れることで、より毎月の数字の正確性が増すのではないでしょうか。

 みなさんの会社や店舗では、在庫管理に取り組んでいますか?

 決算の時だけ、仕方なくするのではなく、経営する上で大切な仕事の一つという意識に 切り替えて、棚卸を実施して下さい。