vol.47 他人資本と自己資本

 最近の、建設業界の倒産ラッシュを見ていると、「他人資本」をフル活用した事業展開の リスクが表面化したと言わざるをえません。

 皆さんご存じの方も多いと思いますが、貸借対照表の貸方の部分は、他人資本と自己資本に 大別されます。

 自己資本は資本金や利益剰余金といったものの蓄積で、「返済しなくてよいお金」とも 言われています。

 その一方で、他人資本は、買掛金や未払金、借入金といったもので、「いずれ、返済しないと いけないお金」です。

 ここ最近、上場・非上場にかかわらず大手建設会社の倒産が後を絶たないのは、①商品(不動産)が売れない、②借入を返せない、③追加融資を断られた、という3点に集約されると思います。

 ①の売れない、というのは世の中の景気とも連動しているかもしれませんが、②③については、資金調達政策のリスクによるものです。

 従来であれば、たとえ①の状況であったとしても、金融機関が③の追加融資に応じてくれたかもしれません。

 いわば、企業側も、多少業績が悪くなったとしても、金融機関が見放すはずがない!とタカを くくっていたとも考えられます。

 ですが、金融機関は、今まで以上にシビアになっていますので、過去の取引実績やネームバリューだけでは融資を実行しなくなっています。

 これは、建設業界に限った話ではありませんが、中小企業でも、今一度他人資本と自己資本の バランス、構成内容を確認すべきだと思います。

 仮に、自己資本が少なく、他人資本の割合が大きかったとしても、それをできる限り長期間で 返済できるように、取引先や金融機関と交渉する必要があります。

 単純なことですが、入り(入金)に見合った出(支払い)にしなければ、自社の資金繰りは 破たんしてしまいます。

 皆さんの会社では、毎月の資金収支、向こう数カ月間の資金計画の確認をしておられます でしょうか?

 これを機会に、自社の他人資本の状況を毎月チェックして、必要な手許資金を貯蓄して いきましょう。