vol.54 予算設定の醍醐味とは?  

 私自身は、予算設定・予算の進捗管理というのは「企業のビジョン・ 目標の達成状況を客観的に図る物差し」ではないかと思っています。

 今回の予算を通じて、根拠のある売上・利益目標の設定、並びに行動計画(アクションプラン) につながり、最終的には会社・従業員の皆さんの夢・ビジョンの達成を手助けできる一つの 基準値になれば嬉しいですね。

 ちなみに、予算設定をしていて、一番の醍醐味は何かと言いますと、予算として掲げる 各経費の根拠を明確にできることです。

 たとえば、広告宣伝費を毎月50万円と計上していたとすると、会社の営業戦略を どのように考えた上でその予算になっているのかを確認できます。

 もちろん、広告宣伝費に限らず、人件費や減価償却費、それ以外の経費も同様です。

 それぞれの科目で掲げられる予算数値に意味がないと、事業計画も曖昧で、予算も適当、 結果的には目標設定という行為自体が無意味なものになってしまいます。

 これから、事業計画を作ろうと考えておられる皆様は、是非、事業計画を立てるにあたって、 予算を設定してみてください。

 予算を作ることで、会社の未来が必ず見えてきます。

vol.53 経費の優先順位を決める

 ここ最近、大手企業からも、続々と赤字転落の記事や、赤字決算の見通し発表、 または倒産、民事再生、といった記事が出てきています。

 そして、当然のごとく「リストラ」計画が発表され、実行に移されようとしています。
(ちなみに、リストラという言葉は、正式にはリストラクチャリングと言います。
 しかも、この言葉自体の本来の目的は、「事業の再構築」ということです。
 いつの間にか、日本では誤解されて、リストラと聞くと、人員削減を含めたマイナスの 印象しか抱かないのですが...)

 実際に、多くの中小企業でも、今、慌てて経費の見直しやコストカットに取り組んでいる 会社が多いのではないでしょうか?

 もちろん、会社である以上、黒字経営は絶対ですので、売上が上がらない以上、コストを 見直しするのは当然の策だと思います。

 ですが、これらは、赤字に陥って初めて取り組むものではなく、日頃から取り組んでおく ことが必要です。

 では、どのように対応すればいいのか?その答えは、「変動費・固定費に対する会社の 方針を明確にすること」ではないかと思います。

 例えば、人件費です。
 人件費には、役員報酬や、給与・賃金(社員・パート・アルバイト)、 賞与、法定福利費(社会保険、労働保険)、福利厚生費、退職金、退職共済掛金、といった 項目が挙げられます。

 そして、この中で経費削減を検討する場合、削減対象の優先順位や削減金額・削減割合を 事前に決めておくことが重要になります。

 しかも、赤字になった段階で実行するのではなく、黒字の段階で(例えば売上や売上総利益 に対する人件費の割合や、人件費としての合計金額を決めておいた上で)事前に経費見直しに 取り組むことがポイントです。

 仮に、労働分配率(売上総利益に占める人件費の割合)を60%と決めているのであれば、 そのパーセンテージを維持できなくなった場合、優先的に削減対象とするものは何なのか? ということを明確にしておけば、常に経費に対する意識が売上・売上総利益との対比で検討 されるので、大幅な赤字に陥る可能性が低くなります。

 皆さんの会社では、経費に対して、どのような方針を持っていますか?

 絶対に守らなければならない経費、売上・利益状況によって増減できる経費、といったように 会社の中で発生している経費に対する方針や、増減する場合の優先順位・金額内容を明確にして変動費・固定費を管理してみて下さい。