vol.67 役員報酬と資金繰りの関係

 中小企業の利益計画を大きく左右するのが、
「役員報酬をいくらに設定するのか?」という点です。

 また、ここ最近は、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度のように、
役員報酬に対する規制が大きくなってきており、期中で安易に金額を変更する
ことも難しくなってきています。

 では、合理的に役員報酬を取るにはどうすればいいのでしょうか?

 そのためには、まず目的を考えなければなりません。

 役員報酬をとる目的は、大きく5つに分けられます。

1.役員自身の生活費として
 役員とはいえ、日常生活における生活費は必要ですので、一般の従業員と
同程度の給与金額の支給を考えなければなりません。

2.業績報酬として
 上記 1 に加え、会社全体の業績を踏まえて、決定する場合、役員報酬の
総額から 1 を差し引いた金額が、この業績報酬の部分です。

3.適正利益確保報酬として
 1+2 に加え、経営者自身が予測した利益金額程度で抑えたいと
考えている場合、その予測を超える金額が事前に想定される場合、
1、2 に加えてとる報酬が 3 の報酬となります。

4.売上や売上総利益の〇%として
 1、2、3 のような金額設定を踏まえ、売上や売上総利益の〇%として、
徴収する方法です。
他の経費についても、同様の措置で予算設定している会社等で、
オススメの方法と言えます。

5.会社の資金繰り補填の為
 1、2、3、4 は、どちらかというと、会社の利益状況に併せて役員報酬を
決定するパターンでしたが、5 は、会社の資金繰りを補填する役割があります。
 最近では、金融機関にリスケジュールを頼む会社も増えてきつつありますが、
やはり信用力を維持するという点では、取引先に迷惑をかけず、自己資金で
乗り切ることが求められます。
 金融機関に資金調達を依頼しても懸念される時や、会社の手許資金が
一時的に資金ショートを起こしそうな時など、いわゆる「いざ」という時に、
経営者自身が補填できる資金をためておく必要があります。

 また、余談ですが、5 のケース等で貯める資金については、
会社の経理担当者に経営者個人名義の通帳を保管してもらい、
毎月の給与の中から一定額を貯蓄する方法をオススメしています。

 皆さんの会社では、どのような基準で役員報酬を
決めておられますでしょうか?

 何となく、で決めるのではなく、明確な基準を設けて、
役員報酬を決定して下さい。